2018年度付中通信第12号 卒業生リレーエッセイ

2018.10.2  高水高等学校付属中学校長 宮本 剛

学園の120周年記念事業の一環として昨年9月から、中国新聞の防長路というコーナーに「天空高き」と題するコラムが連載された。卒業生コラムと称し、7か月間にわたる連載シリーズに高水学園の卒業生14名が登場した。

これまた古い話だが、学園の歴史は明治31年まで遡るゆえ、卒業生の数も優に25000人にも達し、戦前の卒業生の多くはすでに鬼籍となっている。この連載を始めるにあたり寄稿をお願いした方の中で最年長者は鄭忠錫氏。氏はこの通信でも以前紹介した、戦前に韓国から日本に留学した396名の中の一人である。1944(昭和19)年卒、御年92才。韓国留学生中唯一今も元気に活動されている。

そして最年少は、二十歳の慶応大文学部在学中の好中奈々子氏だ。好中氏は高校在学中、全国規模の作文コンクールで何度も最優秀となり、海外研修旅行の副賞をこれまた何度も手にした。私が関わった卒業生中、そういう意味では最強だった。思いは尽きない。